DrPepaoの時計と映画と食べ物日記

時計を中心に映画やファッションなどについて書いていきます。

鰻の蒲焼考〜関東と関西どちらが好み?〜

こんにちは、Pepaoです。

土用の丑の日が近づいてきました。今年は、7月30日(日)だそうです。
主役の鰻ですが、蒲焼には主に2種のタイプがあるのをご存知でしょうか。
ご存知の方も多いと思いますが、今回はPepaoの感想も交えつつ、ご紹介します。

 

<そもそも鰻の蒲焼はいつから食べられているのか?>
日本で鰻が食べられるようになった歴史は古く、万葉集にも鰻について詠われている記録があります。

しかし、現在のようなタレをつけて焼く形式で食べられるようになったのは、江戸時代中期〜後期のことと言われています。

それ以前は、鰻は鱠(なます)や塩焼きという形で食べられていました。

これには、タレの製造に欠かせない醤油の存在が関わっています。
現在の濃口醤油や薄口醤油の誕生は、17世紀の終わり頃ですが、当時はまだ高級品として普及には至っていませんでした。
醤油が一般に出回りはじめたのは、18世紀以降と言われています。
18世紀に入って、醤油文化が馴染み、タレを使った蒲焼が登場しました。

ちなみに、誕生が比較的新しい江戸前寿司は醤油をつけますが、古来から食されている鮒寿司など熟鮓(なれずし)系の寿司は醤油をつけないというのも、こういった歴史的経緯が関係していると思われます。

<関東と関西の違い>
タイトルに書いた関東と関西の違いは、どこにあるのでしょうか?
違いは、捌き方と蒸しの有無にあります。

関東:背開き(鰻の背側を切り開く)、焼く前に蒸す
関西:腹開き(鰻の腹側を切り開く)、焼く前に蒸さない(地焼きという。)

捌き方は、一説に武家人口の多い江戸では「腹開き=切腹」との連想から忌み嫌われて、背開きが定着したといいます。(町人人口が多い上方では特に気にされなかったとか。)

捌き方の違いは特に食味に影響を与えないとPepaoは考えています。
大きな違いは、蒸しの工程によってもたらされます。

【関東の例】

特徴:
・身が柔らかい。
・蒸されているので、油が程よく落ちている。
・ペロリと平らげることができる。一尾以上の設定があることも多い。
・タレはサラサラとしたものが多い。

【関西の例】

特徴:
・身がしっかりしている。
・蒸し工程がないので、油が多い。
・ボリューミーで、一尾も食べれば多い方。
・タレは少し粘度があることが多い。

<感想>
若い頃は、ボリューミーな関西のが好きでしたが、今は関東の鰻のが好みです。
いまや身体が脂っこいものを受け付けなくなってきています。


実体験ベースですが、関東と関西の分水嶺は、静岡県にあるようです。
神奈川以東:関東風
静岡県内 :混在
愛知以西 :関西風


今日もご覧いただきありがとうございました。