映画の感想〜鳩の撃退法〜
こんにちは、Pepaoです。
今日は、久々に映画の記事です。
最近、Netflixで観た「鳩の撃退法」の感想を書いてみます。
<あらすじ>
かつて売れっ子作家だった津田は富山のデリヘルで送迎のアルバイトをすることで生計を立てていた。
作家としては、いわゆるスランプに陥っていた。
うだつの上がらない暮らしをしていた津田だったが、行きつけのコーヒーショップやアルバイト先での出会いから奇妙な事件に巻き込まれていく。
<感想>
本作は広義でいうミステリーだと思います。狭義でいうミステリーだと、Who done it? やHow done it?などを読者(観客)が推理しながらみますが、本作は、どちらにも属しません。
しかし、「小説家」というある種、信頼できない語り手によって、複数の事象の伏線が回収される仕立てとなっています。
この種のストーリーは、「ご都合主義」だと思い、酷評することが多いPepaoですが、主人公を「小説家」という設定にしたこともあり、ある程度荒唐無稽であっても許容できる、言い換えると嫌いではないと思える出来でした。
藤原竜也をはじめ、演技力が高い役者を配したこともあり、なかなか面白く鑑賞することができました。
映画の途中でなんとなく繋がりが読めてきますが、答え合わせの意味で最後まで鑑賞したくなるそんな映画です。
強いて、あげるなら、登場人物の感情描写や経歴の描写をもっとしてみたら良かったかとは思います。(一方で、描写すると冗長となりかねないので、塩梅は難しいとも思いました。)
原作の作者は佐藤正午さんという私のあまり知らなかった作家さん(名前くらいしか知らない)ですが、原作も面白そうだと期待を持ちました。
ストーリー構成は、宮部みゆきさんの作品に近い構成である気がします。
原作は未読ですが、時間に余裕があれば読んでみたいと思います。