DrPepaoの時計と映画と食べ物日記

時計を中心に映画やファッションなどについて書いていきます。

映画の感想〜Margin Call(邦題:マージン・コール)〜

こんにちは、Pepaoです。
最近は偶々時間に余裕がある日が多いので、Netflix, Amazon Prime, U-NEXT, Huluで映画を観ることが増えました。
今日は、Margin Call(邦題:マージン・コール)のご紹介です。

<そもそも、マージン・コールってなに?>
本題に入る前に"マージン・コール"という用語に関して、簡単にご説明しましょう。
多くの方々にとって、証拠金取引というのはあまり馴染みがない取引手法かもしれませんが、機関投資家(証券会社、保険会社など)の間では日頃から行われている取引手法です。
簡単にいうと、少ない金額で巨額な取引を行なうための取引手法です。
例えば、手元に100億円しかない場合、短期間で挙げられる利益はせいぜい数億円です。しかし、機関投資家側としてはより多くの利益を獲得していきたいと考えます。
そんな時に使われるのが証拠金取引です。
証拠金取引とは、手元にある100億円を証拠金として預ける代わりに、1,000億円分の取引を行えるというものです。
自分が持っているお金以上の取引ができるというのは、利益を最大化したい投資家にとって魅力的です。
その代わり、この取引にはリスクが伴います。
購入したモノ(この場合、外貨や株式、債券など)が一定の損失(値下がりや値上がりによる利益。話が長くなるので割愛します。)を出すと、追加で証拠金を差し入れることを求められるのです。
この"追加で証拠金差し入れを求められる"ことを"マージン・コール"と言います。
念のため、マージン・コールについて説明されているリンクも貼っておきます。

www.smbcnikko.co.jp

前置きが長くなりました。

<あらすじ>
2007年、ウォールストリートに拠点を構える、とある投資銀行では、非公開の大規模な整理解雇が行われていた。
整理解雇の対象となったリスク管理部門の男は意味深な言葉とUSBを若手社員に託して、会社を後にする。
その夜、若手社員は託されたUSBのデータを読み解き、ある事実を突き止める。
現在、会社が抱えているMBSが25%以上の損失を出すと、自社の時価総額を超える巨額な損失額が発生する。しかも、直近、ヒストリカル・ボラティリティ(過去における同種商品の価格変動率。)を下回る瞬間が何度も発生しているため、25%以上の損失を出す可能性は極めて高いというものだった。
この報告を受けたケヴィン・スペイシーは、緊急の重役会議の招集を求めた。
ケヴィン・スペイシーは社長から直ちに自社が保有する不良資産を全て売却するように指示を受ける。ケヴィン・スペイシーは、不良資産を顧客(機関投資家たち。映画ではドイチェバンクなど実在の名前が一部出ている。)に売り出すと会社の信頼が損なわれてしまう、と社長に抵抗を示すが。

<感想>
リーマン・ショック前後の動きを描いた作品ですが、この会社だけ切り抜けたというのは、なかなかリアリティに欠ける展開のように思えます。
しかし、外銀特有の整理解雇や社員の働く風景は、なかなか現実味を帯びていると思いました。(注:Pepaoは外銀に身を置いたことはありません。知人から聞いた話レベルです。)
ネタバレになるので、語れませんが、ケヴィン・スペイシーの正義と自らの保身の間に揺れる演技などは見応えがあります。
大迫力の映像などは全くなく、ほとんどがオフィス空間で展開される映画ですが、Pepaoは面白く鑑賞することができました。



今回はここまで。
ご覧いただき、ありがとうございました。