DrPepaoの時計と映画と食べ物日記

時計を中心に映画やファッションなどについて書いていきます。

映画の感想〜生きる Living〜

こんにちは。Pepaoです。

家人と映画館で映画「生きる Living」を観てきたので、感想を書きます。

 

<あらすじ>

市役所の市民課で働く主人公は、情熱もなく、職場にいるのは時間を潰すためだけだった。

無為に時間を過ごしていた主人公だが、ある日、医師から余命幾許もないことをつげられたことで、変化が訪れる。

 

<感想>

本作は黒澤明監督作品のリメイク作品です。

黒澤明作品では、志村喬主演、舞台は日本となっていましたが、本作はロンドンとなっています。

黒澤版を観ている身としては、あまりにもリメイクが忠実すぎて、眠くなる箇所も多々ありましたが、リメイクとしては非常に出来栄えが良いのではないかと思いました。
家人は黒澤版未鑑賞のため、興味深い作品であった旨を述べていました。

 

黒澤版と本作、どちらを推すかというと、Pepaoは黒澤版を推します。
日本に住んでいるということもあるかも知れませんが、志村喬の演じる主人公のが心を震わせるように思いました。
また、本作では猿回し(言い方が適切かはわかりません。)として、新人課員が登場しますが、Pepaoは黒澤版のナレーションのが好きです。なぜなら、猿回しと異なり、ナレーションは映像では表しきれない主人公の内なる気持ちを語ることができるからです。猿回しは他者である以上、観客側と同じ情報量で内情を推察せざるを得ません。つまり情報の補強をすることはあっても、主人公の心情吐露を可能とはさせません。

 

黒澤版を未見であれば、お勧めできる作品であろうかと思います。
作品自体は、いいものです。しかし、Pepaoから見ると、少しオリジナリティに欠けると感じてしまう、そんな作品です。

 

本作は、黒澤作品の舞台を西洋に巧みにコンバートしており、映画マニアではなく、海外の一般の人々に日本映画への興味を惹きつけるものとなるのではないかと思います。

 

今日もご覧いただき、ありがとうございます。

今後も時々投稿していきますので、ぜひご覧ください。